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カイロプラクティックとは


カイロプラクティックは、単に背骨をポキッとするというだけのイメージや、整体やマッサージと同じに思われる方も多いようですが、現在、国際的にも認められそして世界各国で多くの人々に親しまれている代替医療の一つです。

 

 

■言葉の意味

ギリシャ語で、「カイロ(Chiro)=手、プラクティコス(Prakticos)=技術」を意味しています。

 

 

■創始

1895年にアメリカアイオワ州ダベンポートのD.D.(ダニエル・デビッド)パーマーによって創始され確立されました。

 

 

■カイロプラクティックの定義

「カイロプラクティックとは、筋骨格系の機能・構造的な障害とそれが及ぼす神経系の機能異常、ひいては健康全般への影響を診断、治療、予防する専門職である。脊椎マニピュレーション(アジャストメント)を主にした徒手治療を特徴とする。」

 

 

■カイロプラクティックとは

簡単に言うと…

背骨を中心にみて、健康を阻害している要因を取り除き、神経生理機能を回復させることによって、自らの力で自然と健康になれるという考え方を基に、薬などを用いず主に手を使って、人間が本来持つその自然治癒力を正常に発揮させ最大限に高めていくという自然療法です。

 

もう少し付け加えると…

カイロプラクティックでは、健康を阻んでいるサブラクセーションを言われるものに着目しています。これは、人間の身体の構造的なものや生体力学的な異常、そして機能的な問題や神経系等の異常などに関わっているものです。ですから、神経生理学的に変調をきたす要因を見つけて取り除き、その自然的変化をみていく必要があります。

 

 

■世界のカイロプラクティック

現在、カイロプラクティックは世界80カ国以上の国と地域に広まり、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ヨーロッパ諸国など40カ国で法制化され、保険診療の対象ともなっております。国連のWHO(世界保健機関)には、代替医療として鍼灸とカイロプラクティックの2つが認められています。

また、世界各国では基礎科学をベースに様々な研究や臨床が行われており、これまでにもその有効性や安全性が示されています。今やカイロプラクティックは、国際的なヘルスケアというわけです。

 

 

■日本の現状

日本では残念ながら未だ法制化が進んでおりません。規制がないため、カイロプラクティックと名の付く看板も多く目にします。カイロと称して行っている人の数は現在数十万人いるとも言われています。

各国が世界的な承認を得ているというには理由があります。国際的な基準が定められているのです。WHO(世界保健機関)が承認する教育基準や安全性に関するガイドラインがあり、これを満たす必要があります。基礎科学をはじめ解剖学・生理学・病理学などの基礎医学や専門的なカイロプラクティック学について、4,200時間以上の単位を必要としています。

日本ではその国際的な基準を取得している人はわずか650人程度しかいません。これはカイロと称している全体数の約3%にも満たない数字になります。玉石混交な状態であるため、施術院選びは慎重に行うようにしてください。

 

 

■西洋医学と東洋医学、そしてカイロプラクティック

西洋医学は、自然科学をベースとして発展してきました。その恩恵は言うまでもなく、科学的根拠に基づいた薬物療法や外科手術など、現代医療はとても多くの人の大切な命を救っています。現在では当然のように治る病気も、その昔は原因が分からず命を落としていた訳です。中世ヨーロッパでは感染症の大流行によって数千万人の人が亡くなっています。

東洋医学は、伝統的な古くからの歴史があります。自然科学が発展する以前というのは、どちらかというと先人たちの経験的なもので治療がなされそしてそれが伝承されてきました。科学的な根拠はありませんが、自然治癒力を高め効果を出してきたものが多くあります。また、「心身一如」という言葉のように、心と体は不可分だという概念があります。これは心も身体も一つであって、決して切り離すことができないという考え方です。

 

西洋医学というのは、その歴史の流れからどうしても機械論的になりがちです。例えば、壊れた時計は部品を新しく交換して直すといったようになりますので、人間の身体を分けて考えます。すなわち要素を分解するのです。心と体を分けたからこそ今日の発展がある訳ですが、分けてしまうということは、同時に一つではなくなることを意味します。(全てがそうではありません。)

東洋医学というは、再現性や客観性に乏しいため治療する人によって大きく異なってしまい、その効果や安全面に疑問が生じてしまうといった側面があります。

どちらが良いとか悪いのかということではありません。これは医療を提供する側・医療を受ける側の考え方も大切になるかと思います。何がなんでも薬に頼るとか、絶対に病院だけは行きたくないとか。それでは各々が活きてきません。

 

カイロプラクティックは、人を全体として捉え、本来備わっている自然治癒力を高めるという生気論的な概念を持ちつつ、同時に、各国の研究機関や臨床施設で科学的根拠に基づく研究や臨床がなされています。医師とも連携し患者利益を高めています。特に米国のカイロプラクティックはとても進んでいます。カイロプラクティックには、西洋と東洋の両方を併せ持った面があるといえるかもしれません。

 

 

 

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